▶ 今から父に出来る事

[ニーナさんからの投稿]

 

いつもと変わらない日常

不思議だった…

 

私の時計の針だけが止まったまま

 

父に反発して、いつしかお父さんと呼ぶこともなくってたね

 

あの日、珍しく父が買い物に行こうと言ってきた

 

私はめんどくさい顔をして渋々ついていった

 

父との最後の時間…

 

次の朝自宅の庭で無惨な姿で…

 

まだ少し息があった父

その目から涙が溢れていた

 

私がもっと素直になれてたら

もっと優しくしてたら

 

父は自らの命を絶つことはなかったかもしれない

 

買い物に行こうと言ってくれた父に何で笑顔でこたえなかったのか

 

悔やんで悔やんで

苦しくて苦しくて

 

 

父に愛されてないと思ってたけど私を肩車してくれた父、

歌を歌いながら手を繋いで歩いてくれた事…今更ながら思い出して

 

私は愛されていたんだ!お父さんごめんね

 

 

父の好きな物を棺桶に入れる事になって

 

「父の好きなお芋!」

 

 

もうすぐ出棺ですって止められましたが私は必死でお芋を探しに行きました

 

やっとみつけて父の顔のそばにお芋をおいたら父の顔が微笑んだ気がしました。

 

親不孝な娘を許してくれたのかな…。

 

あの日から10年以上過ぎました

 

 

罪の意識で苦しんだ10年でした

 

でもある人に言われました

 

あなたが逆だったら残した家族や大事な人が

いつまでも悔やんで泣いてたら嬉しいですか?

それよりは前向きに元気でいる姿をみた方が安心できるんじゃないですか?って

 

目が覚める言葉でした

 

悔やんだって父に何もしてあげる事はできない

 

 

それから私は少しでも父がお空の上で安心できるように生きようと思いました。

 

父の為に幸せになろうと思いました

 

それが今の私に出来る親孝行だから…。