みなさんは自殺学なるものをご存知でしょうか?
決して自殺の方法を学ぶわけではありません。
自殺する人の気持ちや状況といったものを分析する学問のようです。
自殺した人はこの世にいないからそんなの分かんないじゃん、
なんて思ってしまいますが、そこを読み解こうというわけですね。
この自殺学、なかなか難しいのですが、自分が理解できたことについて
少し記そうと思います。
まず、自殺を考えている人は視野が狭くなっているそうです。
自殺を考えている人にとって生きるということは、
ストレス(自殺を考える原因)と向き合い続けることで、
このストレスから逃れる方法は自殺しかない、といった見方をするようです。
そのため、選択肢の中には身近な人に相談するとか、
失敗した自分を許すといった考えが思いつかないということみたいです。
そして、自殺を考えている人は孤独だということ。
というのも、自殺を考える人は自殺をする前にその気持ちを
何かしらの形で周囲にアピールするそうです。
そのアピールの裏側には、今の状況から助けてほしいという
気持ちが隠れている訳です。
でも、実際にその気持ちに気付くのは難しいようで、
例えば、まさか自殺はしないだろう、といった都合のいい解釈
をして見逃すことがあります。
そのため、追い込まれている状況を誰にも気付いてもらえず、
自殺に至る直前は孤独を感じているという訳です。
私の父は自殺したいということを言葉にしていたそうです。
そう、父も家族や周囲の知人に助けを求めてたと思います。
でも、誰もどうすることも出来なかった訳で、
父はひとりでストレスを背負い込んで悩んでたと思います。
父の目には、周囲の人はどう映ってたんでしょうか?
おそらく、助けてほしいと思う一方で、
責任をひとりで負うことのつらさにきっと苦しんでたと思います。
俺は父が家族を捨てたと思ってたけど、それは間違っていたかもしれません。
父は家族に捨てられたような孤独を感じていたかもしれないのです。
亡くなってから約3年、こんなことにも気付いてあげられなかった。
ごめんね・・・。